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「赤毛のアン」名言と花たち

      2018/07/16



前回、「赤毛のアン」のあらすじをご紹介しました。

今回は、物語のカギを握る名言と「花」に、注目してみたいと思います。

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作者のルーシー・モード・モンゴメリー(以下モード)は、物語に名言とともに、美しい花たちを展開させています。

これも、読み応えのあるものです。

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食べるための花たち

最初に、アンがカスパート家のグリーンゲーブルズに行く途中、小道の両脇に白いリンゴの花が咲き誇っていました。アンはここを「輝く白い道」と名付けます。

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男の子じゃないので引き取れない、と言われて泣きながら眠った翌朝、アンは窓のそばに大きな美しい桜の花をみつけて有頂天になります

「雪の女王」と名付けて、マリラに「なんて素晴らしいの」と言います。ところがマリラは「実が小さくて虫食いで」と文句を言います。

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つまり観賞用の桜ではなく、サクランボを採るためのものなのですね

6月、北の島は、まさにリンゴも桜も花盛り。
リンゴの花は、サクラと同じバラ科です。大きくてとても美しい花。

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そんな花たちで目覚めた朝、アンは言います。

「朝っていいわ。その日なにが起きるか、希望がわくから」と。

そう、明けない夜はないのですね。

でもリンゴにしてもサクラにしても、この島の人たちにとっては、見る花ではなく「実を食べるための花」なのです。

リンゴはアンの物語にちょくちょく顔を出します。

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白い LILY の意味

マリラとマシューに引き取られた早々、アンはレイチェル・リンドに食ってかかります。

それは、リンド夫人が「ニンジンみたいに赤い髪」と言ったからです。

アンは自分の赤い髪がとくにコンプレックスなので「ニンジン」と言われたことに火がついたように怒ったのです。でも失礼なことは確かなので、マリラと一緒に謝りに行きます。

仲直りしたリンド夫人から「庭のを摘んで花束をつくりなさいな」と言われます。

美しい花をもらったアンは「謝るのって、気持ちいいわ」と言います。

この花は「ナルキッソス」、ヨーロッパに春咲く「白水仙」です。

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この白水仙は、花のすべてが真っ白で、強い香りを放ちます。

では、LILY-百合(ゆり)は、とんな場面で登場するのでしょうか

アンが気まぐれな教師の犠牲になるときです。

野原での遊びから急いで席に着いたとき、アンは百合の花を頭に飾ったままでした。それに目をつけられて、ギルバートの隣に座るように教師から言いつけられます。

なんとギルバートは、初対面でアンを「ニンジン」とからかった天敵です。アンはその日以来、学校へ行くことを拒否します。

このときのアンの怒りを、モードは「テンペスト」と表題しています。

日本語に訳せば「嵐」なのですが、これもシェークスピアの戯曲のタイトルです。

しかも「父と娘」の復讐劇。モードの亡き父に対する思いは、深いようです。

百合は、キリスト教では聖母を象徴する花です。純粋さや深い愛情や、殉教など、さまざまなことを暗示しているように思えます。


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